「UXデザイン」とは?よく誤解する”デザイン”のほんとの意味

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こんにちは、ニンジャです!
今回は、WEB業界を中心にスタンダードな概念となっている「UXデザイン」について書きたいと思います。

僕は現在、WEB業界でUXデザイナーとして働いています。その中で、”デザイン”の意味を誤解しているシーンに出会ったり、「UXデザインとUIデザインの違いが分からない」と言われたりするので、僕の考えをブログにまとめてみようと思いました。

「デザイン」って見た目を綺麗に整えることじゃないの?

UXもUIも似たような意味でしょ?

と思っている方は、少し考え方が変わるかもしれないので、ぜひ触りだけでも読んでみてください!

「デザイン」の意味とは?

日本で「デザイン」「デザイナー」というと、どうしても見た目を綺麗に、オシャレに作り上げるというイメージがあります。

「デザイナー」と聞くと、webサイトやポスターなどのビジュアルを作ったり、洋服や雑貨などの形や柄を作ったりする職業を思い浮かべると思います。

それに対して、「UXデザイナー」は見た目を綺麗にしたり、オシャレにする人ではありません。「UXデザイナー」とは、ユーザーにとって最適な体験になるように商品・webサイトを設計する人です。

ここで重要なのは、「設計」。
実は、「UXデザイン」の「デザイン」という言葉を日本語すると、「設計」という風に訳されます。

UXは、「ユーザー体験」ということなので、UXデザインとは「ユーザー体験の設計」という意味になります。

例えば、PayPayのような決済アプリの場合、ユーザー体験は決済するという行動全体です。ここでポイントなのが、レジで決済する瞬間だけではなくて、その前の買い物の時から、その後払い終えた後までも「ユーザー体験」に含まれるということです。

だから、PayPayのUXデザイナーは、決済という行動全体のことを考えて、それをいかに良い体験にするかという観点で行動を設計していくのです。

UIデザインとUXデザインの違いとは?

では、webサイトでよく言われる「UIデザイン」と「UXデザイン」は、何か違いがあるのでしょうか?

簡潔に言えば、最適なUXを実現する手段としてUIがある、という構造になります。「UXデザイン」の方が上位概念、より抽象的な概念なのです。

例えば、PayPayで決済する時は、こちらが金額を入力して、その金額が合っているかを店員さんに確認してもらってから決済ボタンを押します。
この時、PayPayに金額を入力して店員さんに見せようとすると、金額が勝手に反転して、店員さんから読みやすい向きになります。スマホをわざわざ反対向けて、店員さんに見せるということをしなくてよいのです。

このようなサイト上の見た目・動きのことは、UIと呼ばれる事が多いです。
サイトのボタンの色や形、フォントのサイズや種類などなど、サイトの見た目に関わることはすべてUIです。

では、UXは何かというと、ユーザーの体験です。なので、PayPayの例でいうと、「店員さんに金額を確認してもらう」という行動をストレスなく行ってもらう、というのがUXの最適化であり、それを設計するのがUXデザインです。

このように、UIはサイトが主語になることが多く、UXはユーザーが主語になる事が多いです。

ざっくりとした違いは上記で充分かと思いますが、厳密にいうと「UI・UXデザイン」という風に使われることもあり、文脈によって意味合いが変わるのが正直なところです。

「UI・UXデザイン」と使われているときは大抵、ユーザーのサイト上での動きを指す事が多いです。これは、確かにユーザー体験なのでUXではあるのですが、サイトを利用する中でのサイト上の動きだけに限定しているので、狭い意味のUXといった感じになります。

そんなあなたに参考文献

わかったような、わからなかったような、、という方には、プロの説明を受けてもらうのがオススメ!といっても、高額セミナーに勧誘するわけではなく、2000円ちょっとで買える本をおすすめするだけです。

『UXデザインの教科書』

この本はタイトル通り、UXデザインの教科書的な本です。最初から最後まで通しで読むというよりは、部分的に気になるところを拾い読む、という使い方が向いています。

UXデザインの基礎的な概念から具体的なことまで、網羅的に説明されています。ちょっと学術的、教科書的なので読みやすいかは人それぞれですが、まずは手元に置いていて損はない本です!

『ジョブ理論』

ベストセラー『イノベーションのジレンマ』の著者である、ハーバード・ビジネススクール教授のクレイトン・M・クリステンセンの著書で、Amazonレビュー1000件を超えるベストセラーです。

こちらは、さっき紹介した本とは打って変わって、具体的例をふんだんに盛り込みつつ、理論を腹落ちするように説明してくれます。

教科書的に学びたいというよりも、まずは「UXとは、つまり何なのか?」をちゃんと理解したいという人に向いています。

僕はこの著書が愛読書で、もしUX関連の本で一冊だけ薦めるとすれば、ぜったいにこの本をオススメします。

さいごに

今回は、UXデザインについて、UIデザインとの違いも出しながら説明してみました。

最後に紹介した本を読むと、さらに理解は深まると思いますので、ぜひ検討してみてください!

また、UXデザインは「行動」にフォーカスした概念なので、行動経済学や心理学など、人の行動を科学した学問を学ぶこともオススメとされています。

個人的に行動経済学が好きなのと、行動経済学が1番とっつきやすく分かりやすいと思うので、行動経済学を学ぶことをオススメしています。

行動経済学についてオススメの本をまとめた記事もあるので、ぜひ読んでみてください!

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