文系学問は役立たず、本当に?【仕事に役立った文系学問4選】

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こんにちは、ニンジャです!
今回は、大学の文系学部で学んだことのうち、社会人になって役立ったことを紹介したいと思います。

なぜこの記事を書こうと思ったかと言うと、世間では「文系学部で学んだことは、社会に出てから役立たない」「文系学部に行っても、仕事に繋がらない」と勘違いされてるように感じるからです。

僕は文系学部を卒業して、総合職として採用され、企業で働いているのですが、大学で学んだことが仕事に直接的に役立ってるなぁと感じています。

そこで今回は、文系学部で学んだことがどのように役に立つかについてご紹介します!

社会人になって役立つ大学の文系学部で学んだこと

統計学

まず僕が最も役立ってるなぁと感じる学問が、統計学です。

大学の統計学の授業では、「データをどのように集めるか?」「集めたデータをどのように分析するか?」を学ぶことができます。
この2つの能力は、どんな仕事にもダイレクトに役に立ちます!

インターネットが普及したことによって、どんな企業にも簡単にデータが集まるようになりました。
オンライン上の行動はすべてデータ化されますし、オフラインでの行動もレジのデータや会員登録したデータなどで集めることもできます。

現在では、IT企業じゃなくてもデータを豊富に持っています。そのため、どんなビジネスにも「データを分析して、何かを言う」ということが仕事の基本となっています。

例えば、マーケティングや商品開発部は売れる商品を作ることが目的ですが、そのためには顧客データの分析が欠かせません。

また、営業でも営業先のデータや世の中の見込み顧客のデータなどを分析して、どうやって新規開拓をするのか、どうやったら単価が上がるのかを考えなければいけません。

このようにデータが簡単に集まる現代では、IT企業だけでなく、どんな企業の、どんな職種の人にもデータ分析スキルは必須になっているのです!

また、データを集めるスキルも同様に重要です。いくらデータが集めやすくなったとはいえ、いつでも欲しいデータが完璧に揃うことはありません。

そういう時にどうするかというと、自分達でデータを集めにいきます。
方法は、自社の顧客にアンケートを配信したり、調査会社に頼んでアンケートを配信してもらったりします。

この時に、欲しいデータが得られるような設問設計をしたり、適切なデータを得られるようにアンケートを誰に送るかを設計したりする必要があります。

データを分析する時だけでなく、データを集めに行く時にも、統計学で学んだことは役に立つのです!

統計学は、現代ビジネスパーソンの必須スキルです。もし、あまり分かってないなぁという方は、本を一冊読むだけでも変わると思います。

社会学

次に、役に立つと思うのは社会学です。

「社会学なんて、全く役に立たないでしょ!」と思う方も多いのではないでしょうか。社会学に実用的なイメージは、たぶん無いと思います。

しかし、2つの点で社会学で学んだことは、仕事にすごく役になっています。

一つ目は、データ集めです。
「あれ、データ集めって統計学では?」と思われるかもしれませんが、データには2種類あります。

ひとつは、定量データです。
主に数字で表されるデータで、統計学で学ぶ分野です。

もう一方が、定性データです。
これは、ユーザーインタビューや営業活動を通して得た「お客様の声」といった、数字で表せない生の声です。

現在、データ集めが簡単になったと言いましたが、実は定性データを集めたり、分析したりしている企業は多くありません。

そのため、今後もっと定性データを活用したい!と思っている企業が多くいます。

営業活動やユーザーインタビューで得たお客様の声を、どのように加工して、どのように価値あるものにするかは、データ分析にかかっています。

そのノウハウは、社会学のインタビュー調査やその分析の講義で学ぶことができます。

社会学も、社会のことを分析するために、当事者にインタビュー調査して、論文にすることが多いため、定性データの集め方や分析方法は授業で教わることができます。

定性データの扱いは、意外と難しくできる人も少ないため、できるようになれば重宝されること間違いなしです!

もうひとつ社会学で役立つことは、具体→抽象の思考を練習できるからです。

社会学とは何かというと、「一見、個人的に見える問題を、社会の問題に捉え直す学問」です。

例えば貧困問題は、その人が怠け者だから、一生懸命働かないから、勉強をサボったからなど、個人の問題として捉えられがちです。

しかし、社会学では、「社会保障が機能していないのでは?」「労働市場に問題があるのでは?」というふうに、社会の問題として大きく捉え直します。

このように、一見、個人的な小さな問題に見えるものを、社会全体の問題に捉え直すという能力は、そのままビジネスの現場に求められます。

例えば、「商品の組み立て方がわからない!」とクレームが入ったとします。

これを「このお客さんの理解力が足りないだけだ」と個人の問題として片付けては、そこで終わりです。

しかし、「この商品の説明書が分かりにくいのでは?」「そもそも、紙じゃなくて動画で説明すべきでは?」と、商品そのものの問題として捉え直すことで、新たな改善の余地が見つかります。

ビジネスの現場で重宝されるのが、どちらの考え方かは一目瞭然ですよね??

このように社会学で学んだ、「1.定性データの扱い方」「2.具体→抽象の思考」は、ビジネス現場でかなり役立つスキルなのです!

心理学

次に役立っているのが、心理学です。

これはよくビジネス書でも活用されているので、そこまで意外ではないかなと思います。

心理学の講義では、人間の行動や考え方の傾向を知ることができます。例えば、人間は最初と最後を覚えやすく、途中は覚えにくいという初頭効果や親近効果、最初に聞いた情報が基準となるアンカリング効果などを学ぶことができます。

ビジネスは、どんな職種であれ人と関わながら行います。経理や総務などの直接お客さんと関わらない仕事でも、チームメンバーや他部署のメンバーとは関わります。

言い方ひとつ、見せ方ひとつで、人が受ける印象がどのように変わるのかを知っておくことは、ビジネスで自分の提案を通すうえでかなり役立つ知識になります。

心理学は色んなビジネス書が出ているので、後からも学べますが、大学で学べる役立つことの一つでもあります。

下の本は、心理学をより具体的な形で応用した本です。

経済学

最後に、経済学はとても役立ちます。

企業に就職することは、ビジネスの世界に身を置くということであり、ビジネスの世界=経済でもあります。

そのため、自分のいる世界を知るという意味で、基本的な経済学の知識はあるに越したことがありません。

ただ、もっと直接的に役立つのが、経済学の中でも「行動経済学」と言われる分野です。

これもここ数年でビジネス界からも注目を浴びていて、ビジネス書がたくさん出版されている分野です。

行動経済学とは、「なぜその人は、そんな行動を取ったのか?」を解明する学問。心理学と少し似ています。

経済学では、人間はいつ何時でもロジカルで合理的な判断をする、という前提のもと成り立ってきたのですが、行動経済学では「本当はそうじゃなくない??」という観点で、もっと人間味のある行動原理について解き明かします。

例えば、心理学の世界でも出てくるアンカリング効果というものがあります。

アンカリング効果とは、先に知った情報が基準になる人間の性質です。

例えば、ある商品が1000円だとします。
この商品を1500円と言ってから、500円値引きして1000円で売るのと、500円と言ってから、値上げして1000円で売るのとでは、どちらがより売れると思いますか?

アンカリング効果によると、1500円と言ってから値下げする方が、1500円という基準から500円下がる感覚になるため、多くの人にとって安く感じます。同じ1000円にも関わらずです!

これは、営業で高い商品から紹介する、などビジネスの現場で直接的に役立てることができると思います。

こんな感じの役立つ情報がたくさん含まれているのが行動経済学。
たくさんの本も出ているので、大学で学ばなかった人も学んで損はないと思います!

さいごに

今回は、大学の文系学部で学んだことのうち、社会人になって役立ったことを紹介してきました。

「文系学部で学んだことは、社会に出ても役に立たない」という勘違いを払拭できたなら幸いです!

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