こんにちは、ニンジャです!
この記事では、ジャンル別におすすめの小説を紹介しています。
僕は読んだ本を「面白い本」と「あんまり本」に分けて、Twitterに紹介しています。
読んだ本の感想をツイートするときは、「面白い本」と「あんまり本」に分けています。
— ニンジャ (@hajimete_ninjya) January 26, 2022
好みが似ている人は、ぜひ参考にしてみてください!
あんまり★★★<あんまり★★<あんまり★<面白い★<面白い★★<面白い★★★
面白い本↓#ニンジャが選ぶ面白い本
あんまり本↓#ニンジャが選ぶあんまり本
ただ、Twitterでは文字数制限があって十分に感想を書けないというのと、まとまっていないので見にくいという点から、ブログにまとめようと思ってこの記事を作りました。
読み終わった本が増えるたびに、この記事に感想を書いていきます!(もちろん面白いと思った本だけ!)
ジャンル別のおすすめの小説
恋愛系の小説のおすすめ
『潮騒』三島由紀夫
ある小さな島で暮らす男女を描いた、みずみずしい三島由紀夫の名作。
「その火を飛び越えてこい!」という、有名なセリフがでてくる作品です。
文章もそれほど難解ではないので、あまり昔の小説を読んだことがないという方にもおすすめ!
小さな島に暮らす素直で純真な若い男女が織りなす、瑞々しく美しい胸きゅんラブストーリーです。
『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』七月隆文
この本は、僕が高校生の時(2015年くらい)に学校でめちゃくちゃ流行った本です!
いわゆる恋愛系のライトノベルっぽいのですが、結構設定が秀逸なので、高校生だけでなく大人も楽しめる内容になっていると思います。
映画化もされた人気作なので、一個設定が乗っかってる系の恋愛小説が読みたい方にはおすすめできる作品です!
『ファースト クラッシュ』山田詠美
初恋をテーマにした、恋愛小説。
高見澤家の三姉妹とその両親が暮らす家に、突然やって来たみなし子の”リキ”。
共に暮らすことになった男の存在に、三姉妹それぞれが三者三様の形で惹かれていく物語です。
ベタな恋愛もの、という感じではないですが、初恋の衝動がリアルに描かれていて面白かったです!
躍動感や臨場感たっぷりの文章で、登場人物から直接話を聞いているような気分になる小説でした。
「恋愛小説を読みたいけど、ベタな設定じゃないやつがいいな」という方におすすめです!
泣ける・感動・切ない系の小説のおすすめ
準備中
心温まる・ほっこり系の小説のおすすめ
『木曜日にはココアを』青山美智子
12編からなる短編集で、どれも心温まる作品。
短編集なのでひとつひとつのお話は続きではありませんが、前のお話に出てきた脇役が次の話の主人公になるという風に、しりとりのようにつながっていく作品群です。
ある話では一瞬しか出てこない脇役の人物に、次の話でスポットライトがあてられるため、どんな人にもそれぞれ物語があるんだな~と身をもって感じることができます。
どの話にも悪い人は登場せず、人の温かさや恋の甘酸っぱさなど、人間の温かく優しい部分に触れられるほっこりとした作品です!
『手のひらの京』綿矢りさ
京都で生活する奥沢家の三姉妹の物語。
「祇園祭」「大文字焼き」「いけず」など、京都ならではのイベントや文化が出てくる雅なほっこり小説です。
三姉妹それぞれが異なる悩み・葛藤を抱いていて、それそれがその葛藤と戦いながらも力強く生きていく姿に勇気が湧いてきます。
女性ならではの悩み・葛藤が描かれているので、特に女性の方は共感を持って読み進みることができるかもしれません!
ミステリー・サスペンス・推理・SF系の小説のおすすめ
『三体』劉慈欣
世界中でベストセラーになっている、中国発の小説。
宇宙や科学を舞台とした、壮大なSFエンターテイメント作品です!
僕はあまりSF作品を読まないのですが、そんな僕でも面白すぎて一気読みしてしまいました!
特徴として、まず挙げられるのが、スケールの大きさ。
後半部分に差し掛かるまで、話の全体像が掴めないのですが、終盤に向かうにつれて、こんなにスケールの大きい話だったのか!と驚かされます。
宇宙や科学技術といったSFものが好きな方はもちろんのこと、ハラハラドキドキの展開、壮大なスケールで描かれるエンタメ小説を読みたい方には、ピッタリの作品だと思います。
『羆嵐』吉村昭
1900年代初頭、北海道・三毛別で実際に起こったヒグマ被害をモチーフとしたドキュメンタリー長編。
巨大ヒグマが北海道の小さな村を襲って、2日間で6名が殺害されたという悲惨な被害です。
この作品は、ホラー作品のジャンルに入ると思います。
いつヒグマが現れるかというドキドキ感、ヒグマに対して何もできないという人間の無力感がリアルに描かれているので、臨場感あふれる読書体験が味わえます。
この作品でヒグマ被害というものを知ったのですが、なんと今でも北海道ではヒグマ被害が起こっているとのこと!
2021年度では、ヒグマの被害によって4名が死亡、10名が負傷しているらしいです。
いま北海道で社会問題になっているヒグマ被害について、興味を持つきっかけともなれる作品でした。
『追いつめられて』小池真理子
スリリングなサスペンスの短編集。
ちょっとした出来心で起こした行動によって、どんどん人生が思わぬ方向へと転落していく人間が描かれています。
きっかけは本当にありそうな”ちょっとした出来心”なので、親近感のある怖さを感じることが出来ました。
また、自業自得的なラストを迎えることが多いため、怖さの中にも爽快感を感じられる作品ばかりで面白かったです!
『ザリガニの鳴くところ』ディーリア・オーエンス
いわゆるミステリー!という感じの王道ミステリーではないですが、ミステリー要素が含まれている作品。
個人的にミステリー要素の部分というよりも、湿地の美しい自然の描写、主人公の少女が逞しく自然から学び生きていく姿がとても良かったです。
アメリカでも大人気で映画化もされましたし、日本でも今年2022年の冬に公開されました!
王道ミステリーではなく、どこか美しさも兼ね備えた神秘的なミステリーが読みたい人におすすめです!
『不審者』伊岡瞬
主人公の里佳子は、夫とひとり息子、それに義理の母と暮らすの女性。
ごく普通の生活を望む、小心者の里佳子だったが、義兄の突然の訪問によって、徐々に生活にさざ波が立ち始める…。
というような、あらすじのミステリーです。
各所に伏線や偽伏線が貼られていて、まんまとミスリードされてしまいます。
物語が終盤に向かうにつれて、どんどん景色が反転していく感覚はミステリーならではで、とても痛快でした!
ミステリーが好きな方、続きが気になる系の本を読みたい方、仕掛けがあるストーリーが好きな方にはオススメです!
芸術的・刺激的な純文学系の小説のおすすめ
『壁』安部公房
世界的に評価の高い芥川賞作家・安部公房の代表作。
ある朝「名前」を失った男が主人公の「第一部 S・カルマ氏の犯罪」、影を奪われて透明人間になった男が主人公の「第二部 バベルの塔の狸」、いくつかの短編が収録された「第三部 赤い繭」の3部からなる文庫本です。
全体を通して、ファンタジックな設定でありながら、現代に通じる鋭い一文があったりと多面的な魅力がある作品。
特に「第三部 赤い繭」は超短編のお話がいくつか収録されていて、どこか星新一の作品に似ているような感じもします。
全体を通して、これといったかっちりとしたストーリーはない作品が好きな方にはおすすめです!
『砂の女』安部公房
世界的に高い評価を受けている作家・安部公房の代表的な作品。
昆虫採集をしにきた男が、砂の街に迷い込み、女が一人暮らす砂の穴の中に入って出られなくなるという話。
毎日砂かきをして、その報酬として外から食料や水が与えられるという不可解さ。
砂の穴から脱出しようともがく様から伝わるスリル。
砂の穴での暮らしを全く疑わない女の存在。
などなど、複数の要素が絡み合った作品で、多面的な見方を楽しめると思います。
最初は砂の穴の中での暮らしに反発していた男でしたが、次第にその生活にも慣れ始めて、心地よくすら思うようになっていく様は、やるべきことがありながらも日常生活にかまけて、現状維持に甘んじてしまう自分自身の愚かさを見ているようです。
『あひる』今村夏子
僕が最も好きな作家さんの、最も好きな作品です!
伏線回収も無ければ、ドラマチックな展開も無く、衝撃的なラストもありません。
それなのに、ハマる人にはハマります。クセになって定期的に読んでしまいます。
「あひる」は100ページも無いくらいの短さですし、文章にも難しい言葉は一切使われてなくて、読書初心者にも読みやすいです。ただ、この面白さは万人ウケするわけではないので注意が必要です。
考えさせられる・社会派の小説のおすすめ
『正欲』朝井リョウ
私たちが暮らすこの社会を、分析的な目で見つめ、それを小説に昇華した社会派な作品。
「多様性」という言葉が流行語のようになり、どんな人でも溶け込める社会にすることがすばらしいという価値観が蔓延しています。
しかし、自分と決定的に異なる、到底受け入れられないような性質を持った人物を前にしても同じことが言えますか?と問いかけてくるような小説です。
「社会について考えさせられる作品が読みたい!」という方には、おすすめの作品です。
『白い人・黄色い人』遠藤周作
1955年に芥川賞を受賞した「白い人」と、「黄色い人」という作品が1冊に収録されています。
「白い人」は、フランス人なのにドイツのスパイになった主人公と、その友人で敬虔なキリスト教徒である人物を中心とした物語。
敬虔なキリスト教徒である友人に対して、加虐の心をくすぐられる主人公は最終的にドイツのスパイとしてその友人に残虐な拷問を行います。
真っ直ぐに正義を貫くキリスト教徒の友人と、残虐な罪に取りつかれた主人公のどちらともに、キリスト教的な罪・正義の意識へのこだわりが見て取れます。
「黄色い人」は、日本人が主人公。
主人公の日本人目線で描かれるパートと、西洋人でキリスト教徒である神父の目線から描かれているパートに分かれていて、西洋人的な罪の意識を持たない日本人の特異さ(西洋人から見たときの)が描き出されています。
時代小説・歴史小説のおすすめ
『世に棲む日日』司馬遼太郎
歴史小説といえばこの人、司馬遼太郎の作品。
舞台は、幕末。主人公は、前半が吉田松陰。後半が、高杉晋作です。
吉田松陰は、松下村塾という私塾を開き、のちの倒幕運動の担い手となる志士たちを育てた人物。
高杉晋作は、その松下村塾に通う書生であり、吉田松陰が一目を置く存在。この高杉晋作が、倒幕運動という革命を先導していきます。
この小説の特徴は、気分を高揚させてくれることです!
日経新聞の「リーダーの本棚」というコーナーで、よく経営者たちが司馬遼太郎の本を座右の書として挙げていました。
たしかに、この『世に棲む日日』という作品は、幕末に圧倒的行動力を発揮して世を動かして、その短い生涯を終えた幕末志士に読者が感化され、読み手に野心的高揚を抱かせる小説でした!
「平凡な日常に、退屈してる」「何だか仕事に身が入らない」という方に、特にオススメ!
「おれみたいにもっと頑張れ!」と、幕末志士に背中を叩いてもらえる作品です!
さいごに
この記事では、ジャンル別におすすめの小説を紹介しました。
次に読む小説を発見するための、お手伝いが出来ていれば嬉しいです!
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