倍速視聴は悪か?【芸術作品にタイパは存在しない!】

分かりやすく簡単に解説シリーズ

こんにちは、ニンジャです!
今回は、倍速視聴は悪か?というテーマで、「知ること」と「楽しむこと」の違いみたいなお話が出来ればと思います。

倍速視聴は悪か?

僕は「倍速視聴」という言葉を、先日Twitterのトレンドにあがっているのを見て初めて知りました。

Twitterのトレンドになっていた記事の指摘では、最近の若者(Z世代)は映画やドラマを1.5倍速で視聴したり、セリフのない部分をスキップしたりするらしい。

映画やドラマを倍速視聴するなんて、楽しみが減ってしまうじゃん!

と思ったのですが、映画やドラマを倍速視聴で見るというのはどういうことだろう?と考えてみて、彼らは「楽しむこと」が目的ではなくて、「知ること」が目的になっているんだ!と思いました。

なぜなら、倍速視聴は「楽しむこと」には向いていないけれど、「知ること」には効率の良い方法だからです。

「知ること」が目的なら倍速視聴が向いている!

僕はレシピ動画や勉強系の動画(プログラミングや英語、歴史など)は、倍速視聴で見ることが多いです。

映画やドラマは倍速視聴で見ないのに、なぜ勉強系の動画は倍速視聴で見るのか?

それは、その動画を見る目的が「知ること」だからです!

例えば、僕は大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を見てもっと歴史を勉強したい!と思い、NHKの「歴史探偵」という番組を録画してみたり、YouTubeで歴史系の動画を見たりしています。

この時、動画を見る目的は歴史について知りたいということです。
その番組に好きな芸能人が出ているというわけでもなく、歴史について学びたいだけなので基本的に倍速視聴で見ています。

これは、倍速視聴で見た方が生産性が高いからです。
動画で学ぶ生産性の低さについては、本とテレビを比較する形で記事にもしていますが、基本的に動画は時間当たりの情報量が少ないので、倍速視聴でちょうどいいという事が多々あります。

このように、何かを「知ること」が目的ならば倍速視聴というのはとても便利な機能です。なるべく短い時間で、「知っている状態」になるに越したことはないので!

しかし、この倍速視聴が向いていない時もあります。
それは、「楽しむこと」が目的の場合です。

「楽しむこと」が目的なら倍速視聴は向いていない!

先ほど、僕は歴史系の動画を見るときは倍速視聴をしていると書きました。
しかし、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を見るときは倍速視聴はしません。

それは、大河ドラマはあくまでドラマとして「楽しむこと」が目的だからです。
これは、歴史を「知ること」が目的の場合とは大きく異なります。

僕が映画やドラマを見るときは、基本的に倍速視聴にはしません。
他にも、好きなアーティストの音楽を聞くとき、録画していたお笑い番組を見るときなども倍速視聴はしません。

「楽しむこと」が目的の場合、なるべく短い時間でその作品を観終わる(聞き終わる)ことに全く価値がありません

その作品を堪能する過程を楽しんでいるのですから、45分の大河ドラマを30分で観終わったから効率的!のような話ではありません。

このように「楽しむこと」が目的の場合、そこに「効率的」とか「生産性が高い」という概念は存在しません。

(これは小説とビジネス書の違いでもあります。詳しくは、以下の記事で。。)

したがって、映画やドラマなどを楽しみたい場合は、倍速視聴なんてしないほうがいいのです。

なぜ映画やドラマを倍速視聴するのか?

では、なぜ「楽しむこと」が目的のはずの映画やドラマを倍速視聴する人が現れるのでしょうか?

それは、映画やドラマを「知ること」が目的で見ているからだと思います。

映画やドラマを倍速視聴で見ている人は、おそらく大まかなストーリー展開や主要な登場人物、有名なセリフなどを「知ること」が目的となっています。

つまり、「話題作を知って、話題についていきたい」「この作品を見てないなんて恥ずかしい」といった欲求から倍速視聴をしているのだと思います。

「知ること」が目的の場合、倍速視聴というのは効果的ですから、映画やドラマであっても倍速視聴で見ることは合理的だといえます。

また、これは最近の若者特有の行動なのか?と言われると、それも違う気がしています。

話題作や昔から有名な作品などを教養として知っておきたいという人は、今も昔も一定数いるのではないでしょうか?

ただ、昔は映像作品を倍速視聴することができなかったので、やらなかっただけだと思います。上の世代の人だって、流行のドラマを1話だけ見て話を合わせた経験があるのでは?

この倍速視聴の話題で問題なのは、芸術作品(絵画や音楽だけでなく、映画やドラマ、お笑い番組、ラジオなどあらゆる作品)を楽しむ方法を知らない人が多くいるということです。

芸術作品を鑑賞することが、話題についていくために知識をインプットする行為になってしまっているのはすごくもったいない。芸術作品を鑑賞することは、もっと自由に純粋に楽しむ行為だと思います。

本来、芸術作品の楽しみ方は学校の美術の授業などで学ぶと良いのですが、美術の授業も画家の名前を覚えたり、音楽の名前を覚えたりと知識をインプットする行為を強いています。

多くの若者が映画やドラマを倍速視聴で見ているという件が、「けしからん!」と一蹴される話題ではなく、若者に芸術作品の楽しみ方を伝えられる場を増やす機会に繋がればいいなと思います。

ちなみに蛇足ですが、芸術作品の楽しみ方を書いた本ですごくためになって面白かった本を紹介しておきます!
美術の先生が書いた本なのですが、学生の時受けたような知識インプット型の内容ではなく、芸術作品の楽しみ方を教えてくれる本なのでおすすめです。

さいごに

今回は、倍速視聴は悪か?というテーマで、「知ること」と「楽しむこと」の違いについて書きました。
みなさんは、映画やドラマを倍速視聴で見ているという話題に対してどう思われたでしょうか?

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